上記のライブタイトルを考えたのは、まだ夏の兆しが始まる前だったと思う。
「stand alone」には「自立する」という意味がある。
2021年の東京は8月上旬現在、ほぼず〜っと緊急事態宣言が続いている。これはいくらなんでも酷い。
今年は、都内での有観客ライブがまだ出来ていなかった。だから今回はお客さんを入れて「not alone」にしたかった。
本当は6月中旬の金曜日に予定していたこのライブ、緊急事態宣言が延長されてしまい、予定の20時スタートを2時間ほど早めなければならなくなってしまった。さりとて金曜の18時スタートでは、開演に間に合わない人が沢山出てしまうはず。有観客にこだわりたかったので、相当悩んで、土・日の18時スタートで延期することにした。
オリンピック前に解除されていた緊急事態宣言が再度発令されて、まさかの緊急事態宣言下での開催に。とはいえ8月7日はまだオリンピックの最中だし、中止になることはないだろうと思っていた矢先、デルタ株の蔓延で感染者が急増、知り合いも何人か自宅療養になった(もはや病床だけでなく、救急車の手配も困難な状態らしい)。お客さんの安全を考えて、1週間前に無観客に変更することを決断。文字通り「stand alone」になってしまった。
6月から2ヶ月ほど、毎週ハリを打っていた。コロナ禍の運動不足とパソコン依存と緊張感で、腰から首にかけてガッチガチになっていた。これじゃいい歌なんて歌えるはずがない。ボイスクリニックにも通って、歌い方の癖をチェックしてもらい、毎日欠かさずボイトレを続けた。時間はかかったけれど、今その効果が随分出てきて、前よりもずっと楽に、自由に歌えるようになってきた。
今回は夏の歌、そして単純に今歌いたい歌を選んだ。メッセージ性の強い歌も多めになったが、総じて古い曲ばかり。言いたいことの本質はいつの時代も変わらないのかもしれない。そして、時代が変われば、歌の意味も変わることがある。「歌は世につれ世は歌につれ」は20世紀の感覚なのかもしれない。世につれずに(むしろ、作った当時は意味がぼやけていたようにも思う)2021年に新しく響く歌を沢山残して来たのは間違いじゃなかったと、今あらためて思える。
オリンピックが終わった今、早めのお盆休みに入った東京はずいぶん人も車も少なくなった。連日のトラブルの報道や、都内の交通規制はかなりストレスだった。怪我の功名というか、予定通り6月に開催されていたら、体調含め雰囲気も内容も全然違ったものになったと思う。今回、想いはすべて歌に込めた。歌えてよかった。 アーカイブは8/21(土)まで。>> https://bit.ly/3lJIv8L
---------
「Stand alone, but Not alone」
2021.8.7(土) 7th floor (無観客)
1.Bye Bye Television
2.熱なんです
3.見晴らしのいい丘で
4.Eye to Eye
5.ドゥリフター(ロジャー・ニコルズ)
6.レボリューション(ビートルズ)
7.籠の鳥
8.Skylove
9.くれない埠頭(ムーンライダーズ)
10.夜の海を走って月を見た
11.オレンジジュース・ブルース
12.Dog Year, Good Year
13.もう、いいかい
14.ワンダーフォーゲル(くるり)~ベステンダンク
15.夢の中で会えるでしょう
16.確かな光
--
En1.グリーンダカラちゃんの歌~虹の都へ
En2.Everything is Good
-------
*pics by H.Takano
Comments