先述のとおり、7月は大学の授業+ソロ東京ワンマン+ナタリーワイズ神戸ワンマン+レコーディングとかなり多忙だった。なんとか無事切り抜けて、あとはいくつか課題をこなせばハードデイズも一段落、のはずだった......が.......
7/31(日)。フジロックの配信を横目で観つつ、この夏の膨大な宿題を、粛々とこなしていた。外は連日の酷暑。冷房は弱めにしているが、なんだか手足の先がやけに冷える。冷房の効いた部屋でじっとしていたからかなと思い、30分くらい散歩に出て、冷えが暑さで中和された頃に帰宅したつもりが、今度は頭がぼーっとしてきた。首の後、うなじの辺りがじんじん痛む。熱を測ったら37.5℃。(平熱が35.8℃くらいなのでそこそこ高い)熱中症か?!と思い、しばらく脇の下や首の周りを冷やしていたが、何時間経っても熱は下がらない。日曜の夜、救急を呼ぶほどでもなく、頭を冷やしながら寝る。夜中に熱は上がって38℃超え。3時間ごとに目が覚めてしまう。発熱と頭痛以外の自覚症状はなし。
翌日、朝一番で連絡した近所の発熱外来の予約が運良く取れたので、午後、抗原検査を受ける。残念ながら陽性判定(とはいえ「T」のラインはかなり薄かったので、この段階ではウイルス量が多くなかったということらしい)。仕事の予定、そして8/7のナタリーワイズ・ライブのキャンセルなど連絡に追われる(各位、ご迷惑おかけしました)。
ここからはずっと熱にうなされていたので、記憶が曖昧になる。時折39℃くらいまで。3時間おきに目が覚め、ほぼ24時間横になっていた。熱と倦怠感、こめかみの軽い頭痛、そして2日目から腰痛が酷くて辛かった(「コロナ 腰痛」で検索すると、同じ症状の方も多いようだった)。第七波でよく耳にする「水も飲めないような喉の激痛」はなかったが、3日目くらいから左側の喉が少し痛くなる。とはいえ普段から愛用している「響声破笛丸(声枯れと喉の痛みの漢方)」を飲んだおかげか、それ以上悪化はしなかった。食欲もずっと普通にあった。
*響声破笛丸と、喉のハーブティー「スロートコート」は、喉からくる風邪の予防にも愛用しています。 ネット通販が手に入りやすいです。響声破笛丸は苦いけど、そのまま水無しで飲む方が効く気がします。
4日が経過して、次第に症状も軽くなり、そこからは徐々にフェイドアウトしていった。ただ睡眠のリズムは完全に狂ってしまい、結局10日間の療養期間を過ぎても、夜中に何度も目が覚めてしまう習慣は治らなかった。体力が回復してから、体を動かして陽の光を浴びるようにして、やっと夜普通に寝られるようになった。
自分は運良く軽く済んだが、後遺症に悩む人も多いと聞く。唯一、時折鼻の奥の方に、闘病中のイガイガした感じが蘇って来て、嫌な感じ。味覚は異常ないが、ごく軽い嗅覚異常なのかもしれない。3年ほど前から毎日欠かさず鼻うがいを続けてきた(花粉症の予防のため)のは功を奏したと思うし、仕事柄、喉のケアも慣れているのは良かった。2020年にパルスオキシメーターも買ってあったので、不安がなかった(呼吸はまったく正常で、喘息にもならなかった)。
振り返ってみても、どこで感染したのかよくわからない。月末、大勢の人が出入りするスタジオに通った時が最も疑わしいが、他の皆さんは無事だったらしい。要は、弱っている者のところに病魔が入り込むということなのかもしれない。
ただ、思い当たる変化はあった。酷暑の夏バテもあってか、先月中旬頃から、だんだん写真を撮る意欲がなくなっていた。カメラで写真を撮るのは、撮影にも現像にも少し手間と時間がかかる。単純に「ついに写真にも飽きたか〜」と感じていたのだが、今思えば、その些細な心境の変化は重要なシグナルだったのかもしれない。
体が元に戻ると、写真を撮る楽しさも蘇ってきた。こんなふうに「日常が雑になっていないかどうか」は、これからも大事に見極めていこうと思う。
「3年ぶりの行動制限のない夏休み」というフレーズが踊る。一方で、友人知人著名人の感染の報は今もとぎれなく続く。フェスの出演者がバタバタと倒れ、2日前に急きょ代打が決まったりするのは、美談にもされているが、かなりの異常事態でもある。行動制限はないが、保証もない。大半が軽症とはいえ、全員が無事に通過できるわけでもない。 やり場のないモヤモヤした気持ちと酷い暑さが続く、2022年の厳しい夏。
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